中小企業診断士は、幅広い知識を必要とする経営コンサルタントとして企業が抱える問題解決に挑みます。そんな中小企業診断士の専門性の高さを活かせる副業にはどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では中小企業診断士におすすめする副業についてご紹介していきます。
中小企業診断士の資格を活かした副業種類
中小企業診断士の資格を活かした副業は、コンサル、記事執筆、セミナー講師、資格講師などは、スキルをそのまま活かせられるため無理なく始められるでしょう。
コンサル
中小企業診断士の資格を活かした副業は、コンサルティングです。特に需要が多いのが中小企業と商店街支援が代表的といえるでしょう。しかし副業となると限られた時間の中で支援に取り組まないといけません。そこで多いのが、同じような仲間と共に、チームメンバーの一員として支援活動を行う方法です。
分散して業務を行うので負担も少なく、メインの問題にじっくり取り組めます。ミーティングやヒアリングなどオンラインでも対応が可能なので、コンサル業務は中小企業診断士に人気の副業です。
記事執筆
中小企業診断士はライティングスキルの高さも求められる仕事なので、記事の執筆はおすすめの副業といえるでしょう。中小企業診断士向けのスキル系の記事から経営全般に関わる内容のものなど、中小企業診断士という資格を活かした信頼性が高い記事を執筆できます。
そのスキルはWebから雑誌などさまざまな媒体にニーズもあるので、まずはブログやSNSなどから執筆を始めてみるのもよいでしょう。多くの人たちの目に触れることで、新たな執筆の依頼がくるケースも多いのでおすすめです。
研修・セミナー講師
商工会議所が開催する経営セミナーやビジネス研修講師の副業は、多くの人たちの前で2時間程度話すので、長時間話すことが苦手ではない人におすすめです。
内容にもよりますがセミナー講師は、専門的な知識をわかりやすく伝える以外のトーク力が大切になります。聞く相手が飽きないような構成を考え、声のトーンや話すテンポや表情など非言語コミュニケーションも取り入れながら聞き手を惹きつける努力も必要です。
反応がよければ、必ず次の依頼にも繋がります。講師の副業は資料の準備等は必要ですが時間も決まっているので、効率のよい副業といえるでしょう。
資格講師
中小企業診断士になるためのスクールでの講師活動や、問題テキスト作成など合格するための手伝いをします。社会人でも通えるスクールであれば夜間クラスもあり、添削講師の仕事も需要が高いので本業とのバランスをとりながら副業をすることも可能です。
実践に役立つ知識ももちろん必要ですが、まずは合格することが大切なので試験に出題される問題や合格のポイントなど、試験対策には常に新しい情報を求められます。そのため、中小企業診断士になりたての経験が浅い人にもおすすめの副業といえるでしょう。
土日や夜にできる副業を選ぶ
中小企業診断士の仕事は日中にあるため、副業は休日の土日、もしくは夜にできるものがよいでしょう。オンラインでも対応が可能といっても、本業に差し支えるようでは意味がなく、両方のクライアントに迷惑がかかることもあります。
無理なスケジュールをたて体調を崩しても意味がないので、ライフワークバランスを考えながら副業をするようにしましょう。
副業の探し方
中小企業診断士が副業を探す際はどのような方法があるのでしょうか。副業を見つけるコツなどについて見ていきましょう。
知り合いからの斡旋
普段から他の中小企業診断士や個人事業主など、横の繋がりを大切にしている人は副業話しを紹介してもらうことも多いです。その他にもさまざまな講習やイベントなどにも参加し、人脈を作り自身を宣伝することも大切になります。
また、過去に受けた仕事がきっかけで意外な人からの依頼を受けるケースも少なくありません。小さな仕事でも常に全力で仕事に向き合うことで信頼性を高めることも副業のチャンスに繋げられるでしょう。
SNSやブログから自身で発信する
SNSやブログを活用する方法は、自身の中小企業診断士としての営業ツールにもなるのでおすすめです。経営についてなど専門的な話以外の内容も盛り込むことで人柄を知ってもらうこともできます。
仕事を依頼するにもどんな人なのか不安に感じているケースも多く、複数の候補から選ぶ場合も最後の決め手は、親しみやすさだったりもするものです。SNSやブログは多くの人たちの目に留まるものなので、上手に活用しましょう。
専門家派遣は難しい
副業で専門家派遣サービスに登録する方法は、クライアントとのタイミングを合わすことが難しいケースが多くため、本業を抱えている中小企業診断士の人にはおすすめしにくいでしょう。
その他にも中小企業診断士スキルを活かすおすすめな方法がクラウドソーシングの活用です。スキルを活かしながら自分の都合のよいタイミングで仕事ができるので、いざというときのために登録だけでもしておくのもよいでしょう。
サイトを利用した探し方
コンサル | |
サービス名 | ココナラ |
特徴 | スキルマーケットは業界最大級のサイト。占いから士業まで多種多様のスキルが売り買いされている。 |
手数料 | 手数料11%〜27.5% |
おすすめ度 | ★★★★ |
稼ぎやすさ | 中小企業診断士のスキルや実績がある人は、他者との差別化ができるので依頼を受けやすい。 |
サイト | https://coconala.com/ |
研修・セミナー講師 | |
サービス名 | スキルクラウド |
特徴 | オンライン、オフラインでもスキルを売買できる。ブログやSNSなど外部サイトにリンクが貼れる。 |
手数料 | 受注者負担20% |
おすすめ度 | ★★★★ |
稼ぎやすさ | 2018年設立とクラウドソーシングサイトの実績が浅い。知名度が低いのでライバルが少ない。 |
サイト | https://www.skill-crowd.com/ |
記事執筆 | |
サービス名 | クラウドワークス |
特徴 | 案件数の多さは業界一。初心者からからでも始めやすい案件が豊富。 |
手数料 | 受注者負担5%〜20% |
おすすめ度 | ★★★★ |
稼ぎやすさ | 案件は豊富にあるが、低単価の仕事も実績を作るために必要。信頼度が上がればスカウトがくる。 |
サイト | https://crowdworks.jp/ |
資格講師 | |
サービス名 | ランサーズ |
特徴 | タスク・コンペ・プロジェクト形式の案件が豊富。スキルにあった仕事を選べる。 |
手数料 | 受注者負担5%〜20% |
おすすめ度 | ★★★★★ |
稼ぎやすさ | タスク案件から実績を作る必要がある。スキルを活かした案件は、他のクラウドサイトより高単価が多い。 |
サイト | https://www.lancers.jp/ |
ココナラ
スキル、知識など自分の得意を販売できるココナラ 。中小企業診断士という専門性の高いスキルを活かしながら自分のタイミングや報酬で副業をしたい人におすすめのサイトです。
案件例
- 中小企業診断士の経営支援の見学
- 報酬: 6,000円
- 中国輸入OEM物販のコンサルティング
- 報酬: 20,000円(2時間)
スキルクラウド
スキルクラウドも個人のスキルをオンライン、オフライン問わず提供できるクラウドソーシングサイトです。SNSのリンクを貼れるので、プロフィール欄をしっかり作り上げ差別化を図ることで成約率もあがるでしょう。
案件例
- 事業計画書の作成
- 報酬:10,000円
クラウドワークス
クラウドソーシング初心者の人におすすめなのがクラウドワークスです。案件数が業界一なので、レベルにあった仕事を見つけやすいでしょう。案件をこなししていき信頼度が上がると、クライアント側からスカウトという形で案件を紹介してもらえます。
案件例
- 事業計画書の作成
- 報酬: 10,000円
ランサーズ
クリエイティブなものから事務系などバラエティに富んだ案件が豊富。中小企業診断士のスキルを活かせる案件もあり、報酬額も他のクラウドソーシングサイトより高い案件も比較的多いです。自分のスキルを販売できる「スキルパッケージ」と合わせての利用で、専門性の高さをアピールできます。
案件例
- 中小企業診断士へのインタビュー依頼
- 報酬: 1時間1,500円
- 助成金・補助金に関する記事の監修
- 報酬: 10,000円〜20,000円
副業をするときの注意
中小企業診断士が副業を始める際の注意点は以下の2つのことがあります。確認をせずに行うとトラブルの原因にもなる恐れがあるので、きちんと調べておくことが大切です。
副業をしてもいい会社か
職場によって就業規則は異なるため、副業は認められているのかを確認しましょう。会社としては例え副業が禁止でなくても、多少なりとも本業に支障をきたすのでないかと懸念を示されるケースもあります。中小企業診断士のスキルを活かした副業はスキルアップにも役立つことも多いので、本業に支障をきたすことはないことを伝えるとよいでしょう。
確定申告が必要な場合がある
本業以外に副収入がある場合は、経費を除いた所得金額が20万円を超えたら確定申告が必要です。本業と副業で稼いだ所得を合わせたものを税務署で確定申告をします。また、経費が多く所得が20万円以下になった場合、確定申告は不要ですが、市町村への住民税の申告は別途必要になるので注意しましょう。
中小企業診断士の副業はスキルを活かしたものがおすすめ
中小企業診断士が副業を行う場合は、スキルを活かしたものがおすすめです。また副業を行うことでスキルアップの他にも人脈が増えるメリットもあります。
副業を始める前には就業規則を確認し、報告義務がある場合は本業に支障をきたさないようにすることもきちんと伝えましょう。